TRGB as a Distance Indicator for Resolved Galaxies


Lee, Freedman, Madore
1993 ApJ 417, 553 - 559




 アブストラクト 

 TRGB I 等級が低メタル( [Fe/H] < -0.7) の古い種族を含む銀河の距離指標 として有用である。その精度はセファイドや RR Lyrae に匹敵する。  様々な指標を使った距離を比較すると ±0.1 mag の範囲で一致する。


 1.イントロ 

 2.TRGB 法 


図1.(a) 銀河系球状星団 M15([Fe/H]=-2.17), M2([Fe/H]=-1.58), NGC1851 ([Fe/H]=-1.29), 47 Tuc([Fe/H]=-0.71) RGB の M(I) - (V-I)o 図。TRGB M(I) がメタル量効果で僅かに変わることに注意。 (b) (a) に同じだが Mv - (V-I)o 図。[Fe/H] = [-2.2, -0.7] 範囲で Mv は 1.7 mag 変化する。 (c) Revised Yale 等時線。[Fe/H] = -1.3, t = 7, 9, 13, 17 Gyr. I(TRGB) が 年齢に対し動かないことに注意。  
 Sobel カーネル 

 基本的な Sobel カーネルは k(j) = [-2, 0, 2] である。このカーネルを 光度関数 L(i) と抱き合わせる。つまり、

  G(i) = ΣjL(i+j)k(-j)

を計算すると、崖位置で G(i) がピークを示すのである。





図2.Leo I の I バンド光度関数を使った、境界検出実験。(a) - (f) : 区間巾 がだんだん大きくなって行く。実線=光度関数。点線=光度関数とカーネルとの 抱き合わせ。TRGB は I = 18.25±0.10 mag と見積もられる。




図3.境界検出操作による TRGB 検出。実線=光度関数。点線=光度関数とカーネルの 抱き合わせ。






表1.幾つかの方法による銀河距離決定値の比較。




図4.TRGB 法(縦軸)とセファイド(黒丸)、RR Lyr (白三角と黒四角)距離の比較。




図5.銀河形状、メタル量、等のグループ間での TRGB-(セファイド、RR Lyr) 距離差の比較。