Distribution of Interstellar Hydrogen


Kerr, Westerhout
1965 "Stars and Stellar Systems 5", 167 - 202




 アブストラクト 

 HI 観測のまとめ。Oort58 との違いは残念ながら読み取れなかった。  


 1.水素の観測 

 2.水素の視線速度 


図1.回転速度と視線速度との関係図。

 南天の窪み 

 Ro = 8.2 kpc, ωo = 26.4 km/s/kpc を仮定した。 図1には視線速度の図解を示す。 Θo = 216 km/s となる。図2には Kwee, Muller, Westerhout (1954) による Θ(R) を示す。南側回転速度が R = [4.5, 7] kpc で 低い。それ以外にも南側には窪みが観察される。一つの説明は、対応する 接点付近にガスがなく、代わりに遠方のより遠方の小さい ω(R) ガスから のラインの値が観測されたというものである。 R = [4.5, 7] kpc の低回転速度 の原因をそのように解釈し、距離を導く回転曲線として上輪郭を結ぶ線を使う と、乾板1にあるような、「穴」を持つ密度分布が得られる。これは本当には 思えない。別の説明が必要である。その一つはガス塊のランダム速度が 南側では偶々速度の低い方向に向かっていたというものである。または、 銀河系の質量分布が円対称ではないというものである。データに良く合うのは LSR が外向きに約 7 km/s の速度を持っているという解釈である。しかし、 銀河中心方向の最近の観測からはそれに合う結果が得られていない。

図2.回転速度曲線。黒丸=北側(ライデン)。バツ=南側(シドニー)。


図3.点線=北側回転速度。破線=南側回転速度。一点鎖線=シュミットモデル。



図4.銀河面上での視線速度分布モデル。太陽近傍の星が外向き運動を持たな い場合、南側と南側で対称な速度分布。

 

図5.銀河面上での視線速度分布モデル。太陽近傍の星が外向き運動を持って いる場合、南側と南側で速度差が生じる。

 





乾板1.北側回転曲線=図4、図3の点線、に基づく HI 密度分布。




乾板2.R < 8.2 kpc では北側(l = [0, 90])と南側(l = [270, 360]) で別の回転曲線に基づく HI 密度分布。R > 8.2 kpc ではシュミットの 回転曲線モデル(図3)に基づく。




乾板3.銀河中心付近の HI 分布のスケッチ。S = 太陽。上側の枝= 3 kpc 腕。




乾板4.銀河中心付近の HI lv-図。(lI 表示?)




図6.HI 21 cm ラインプロファイル。銀経 5 度間隔。




図7.3.5 m 波非熱輻射の階段とそれに合わせた Mills の等ピッチ角渦。




図8.渦状腕の接線方向の角度。上:HI = Kerr (1962)。中:可視光= Elsasser, Haug (1960). 下の上:電波 3.5 m 連続波=Mills (1959a)。 下の中:電波 75 cm 連続波=Seeger et al. (1962)。 下の下:電波 20 cm 連続波=Mathewson et al.(1962)。




図9.太陽近傍の渦状構造。Bok (1959) より。


図10.R < Ro において、一般及び接点領域での実際の「反応領域」。 「反応領域」はバンド幅、雲のランダム速度、ビーム巾などで生じる。  

図12.銀河中心を通り、太陽銀河中心線に直交する銀河面断面図。  





図11.HI 密度が極大になる銀河面光度 z のレリーフマップ。




図13.HI コラム密度の分布。




図14.ピーク視線速度の分布。




図.

  


図15.銀河中心方向3つでのラインプロファイル。  

図16.3 kpc 腕の様々な銀経における視線速度。  


  


図17. HI と HII 密度の R による変化。