Infrared Velocities of LPVs: CO Δv = 3 in Four Miras and Five SRVs


Hinkle, Lebzelter, Scharlach
1997 AJ 114, 2686 - 2699




 アブストラクト 

 4 ミラと 5 セミレギュラーの時系列高分散スペクトル 1.6 - 1.8 μm を得た。この波長域にある CO Δv = 3 振動回転ラインは以前に低温度 変光星の脈動を調べるのに適当であることが示されていた。これらのラインを 用いて、ミラ、SRa, SRb 型星の間で、速度変動幅、励起温度がどう似ているか または違うかを調べた。  サンプル内のミラ型星は全て、周期に関係なく、似た速度変化と変動幅を示し た。セミレギュラーはミラよりずっと小さな変動巾しか持たない。LPVs は 全て、数 km/s のレベルのランダムな速度変動を示す。速度変動幅と可視変光巾 の間に相関のあることが判った。


 1.イントロダクション 

 COライン 

 LPV のフラックス極大は 1 - 2.5 μm 帯にある。そこは大気吸収係数の 極小に当たり、大気の奥深く、脈動駆動層により近い深部を覗くのに適している。 CO の振動回転バンドは 1.5 - 2.5 μm 帯での主要なラインである。CO ラインに簡単な解析を行い、励起温度と CO ライン形成層の運動を脈動サイクル に沿って追うことが出来る。CO 第1倍音 Δv = 2 は 2.3 - 2.5 μm に、 第2倍音 Δv = 3 は 1.6 - 1.8 μm に現れる。
 視線速度の規則正しい変化 

 今回の観測はデータベースの充実である。これまでのミラ型星 11 個の観測 では、視線速度が可視変光位相と共に規則正しく変化することが判った。 速度変動巾は 20 - 30 km/s であった。今回の観測には5個の短周期低振幅の セミレギュラーも加えた。



表1.観測対象星

 3.個々星 

 3.1.ミラ 


図1.R Aur.

図2.R Hya



表2.R Aur.




表3.R Hya


図3.U Ori.

図4.IK Tau.



表4.U Ori.




表5.IK Tau.

 3.2.セミレギュラー 


図5.SV Cas.

図6.RU Cyg.



表6.SV Cas.




表7.RU Cyg.


図7.W Cyg.

図8.SV Peg.



表8.W Cyg.




表9.SV Peg.


図9.W Hya.



表10.W Hya.

 4.議論 


図10.周期(日) 対 視線速度振幅 (km/s) の関係。  

図11.可視等級振幅 対 視線速度振幅 (km/s) の関係。