4 ミラと 5 セミレギュラーの時系列高分散スペクトル 1.6 - 1.8 μm を得た。この波長域にある CO Δv = 3 振動回転ラインは以前に低温度 変光星の脈動を調べるのに適当であることが示されていた。これらのラインを 用いて、ミラ、SRa, SRb 型星の間で、速度変動幅、励起温度がどう似ているか または違うかを調べた。 | サンプル内のミラ型星は全て、周期に関係なく、似た速度変化と変動幅を示し た。セミレギュラーはミラよりずっと小さな変動巾しか持たない。LPVs は 全て、数 km/s のレベルのランダムな速度変動を示す。速度変動幅と可視変光巾 の間に相関のあることが判った。 |
COライン LPV のフラックス極大は 1 - 2.5 μm 帯にある。そこは大気吸収係数の 極小に当たり、大気の奥深く、脈動駆動層により近い深部を覗くのに適している。 CO の振動回転バンドは 1.5 - 2.5 μm 帯での主要なラインである。CO ラインに簡単な解析を行い、励起温度と CO ライン形成層の運動を脈動サイクル に沿って追うことが出来る。CO 第1倍音 Δv = 2 は 2.3 - 2.5 μm に、 第2倍音 Δv = 3 は 1.6 - 1.8 μm に現れる。 |
視線速度の規則正しい変化 今回の観測はデータベースの充実である。これまでのミラ型星 11 個の観測 では、視線速度が可視変光位相と共に規則正しく変化することが判った。 速度変動巾は 20 - 30 km/s であった。今回の観測には5個の短周期低振幅の セミレギュラーも加えた。 |
![]() 図1.R Aur. |
![]() 図2.R Hya |
![]() 図3.U Ori. |
![]() 図4.IK Tau. |
![]() 図5.SV Cas. |
![]() 図6.RU Cyg. |
![]() 図7.W Cyg. |
![]() 図8.SV Peg. |
![]() 図9.W Hya. |
![]() 図10.周期(日) 対 視線速度振幅 (km/s) の関係。 |
![]() 図11.可視等級振幅 対 視線速度振幅 (km/s) の関係。 |