A Modern Look at Interstellsr Clouds


Heiles
1974 IAU Symp 60, 13 -




 アブストラクト

 可視星間吸収線や H I 21cm 線には非常に大きな集積構造が多数見られる。 それらの性質は分子雲複合と似ている。特に、b < 0° には可視光は あるが H I 対応がない例がある。これらは低密度ガス雲の存在を物語る。  速度巾を大きくとった H I 柱密度マップには小さいスケールの構造は現れない。 この事実は星間赤化の統計的解析結果と矛盾する。柱密度マップはしばしば糸状の 揃った大きな構造を表す。それらは星間磁場と向きが揃っている場合もある。 速度巾を狭めた柱密度マップはしばしば糸状の小さな構造が多数現れる。 糸の向きは星間磁場の方向に向いている。糸に沿ってドップラー勾配がある。



図2c.




表1.

 可視星間吸収線だけから空間構造を探る:大抵失敗 

Shuluter et al 1953 は Adams 1949 の星を 場所ごとにグループ分けしてそれらが同じ速度を持つことを示した。なので、 星間雲はそれらの領域よりは大きい。最近、 Hobbs 1969b は図2cの領域を 研究した。それらに付随する雲のパラメタ―は表1に挙げた。  ペルセウス雲 

 この 15° 領域で Hobbs 1969 は揃った運動を見出した。距離=150 pc, サイズ=40 pc である。 21 cm マップを見ると雲はもっと大きいことが わかる。b = -18° で高銀緯端はもっと濃い大きな H2 分子雲 により区切られる。低銀緯 b ∼ -12° 側では l = 235° まで 境界ははっきりしない。もっと高銀緯 b = -30° では l = 170° で 速度が急変する。これが高銀経境界なのであろう。銀緯広がりは 25° 程度 であろう。 H I から求めた雲の性質は表1を見よ。

 プレアデス雲 

 1 度領域内の 6 星が観測された。 H I には V = -4 km/s と V = +10 km/s の二つにピークがあるが、 Na I 吸収線は +10 km/s の方にある。ペルセウス と違い、 Na I に 16deg; = 2 pc スケールの構造がある。

 さそり座雲 

 Hobbs 1969b は V = 0 km/s 付近で強いラインを見つけた。その広がりは l = [346, 6], b = [15, 24] である。ラインは H I と相関が良い。 H I は b = 24° で l = [342, 30] でプロファイルが同じであることを示す。 この大きなガス集合体はグールドベルトが銀河面から最も高く上がっている場所に ある。距離は 100 - 170 pc で広がり 50° は 80 - 140 pc に対応する。
オリオン雲 

 状況は複雑である。Na I には -10, -7, +7 km/s の成分がある。-10 km/s 成分は l = [203, 210], b = [-19, -26] に広がる。 -7 km/s 成分は NGC 2024 (Orion B) 付近でのみ現れる。もしこれが V = -22 km/s の Orion B からの 噴出ガスを表すなら、萌出速度 = 15 km/s となる。 + 7 km/s 成分は HI と 一致してオリオン領域全体を包んでいる。van Woerden 1967 はオリオンの 140 deg2 を掃いてガウシャンの重ね合わせでフィットして 31 個の 雲を区別した。

 まとめると 

 以上のようだが、星の吸収線だけではサンプル数が足りない。

 

 


HI   

 Fejes 1971 の膨張シェル 

 Fejes 1971 は l = 310, b = 45 に HI の膨張シェルを見つけた。それは直径 30° くらいありそうである。

 バラ星雲 

 バラ星雲の膨張シェルは Raimond 1966 により発見された。その膨張速度は  22 km/s, 直径 8pc、質量 4000 Mo である。これは超新星よりは穏やかな 膨張現象の良い例である。

 連続電波波 

 連続電波波と HI ループとの関係はよく指摘されている。HI と ループ I (NPS) との関連は明らかである。