2MASS レッドクランプ星を同定し、赤化と距離の関係を anomalous X-ray Pulsar (AXPs) の方向に対して決定した。この関係を X 線スペクトルから 決めた減光量と結合して、 AXP までの距離を決定した。その結果、全ての AXPs が渦状腕上にあることが判った。 | AXPs の 2 - 10 keV 光度が 1.3 1035 erg s-1 と 一定であることも分かった。さらに距離と光度から決まる黒体放射半径は パルスの割合と強い反相関関係にあり、黒体温度と弱い相関にあることが判った。 |
![]() 図1.1E1048-5937 から 11.4′ 以内にある 9999 星の CMD. (J-K, K) = (0.2, 10) から (0.5, 14) に掛けて主系列星が、(1.0, 10) から (1.7, 14) に掛けてレッドクランプが見える。菱形はレッドクランプのピーク で、横棒は &plumn;1&sig; を示す。左と右の最終点にあるエラーバーは 図2を作成するのに使用した候補帯を示す。K = 11 付近でフィットが悪い理由は 第3章で論ずる。 図2のフィットは以下の式を使用した。
固有カラー (J-K)o = 0.75 と絶対等級 MK = -1.65 (Wainscoat et al 1992) を仮定すると、減光と距離は 次の式で求まる。 |
![]() 図2.図1の K = 12.9 mag 中心巾 0.6 mag での J-K カラー分布。フィット カーブを重ね書した。
d = 10×100.2(K-MK-0.112Av) pc |
![]() 図3.実線=1E 1048.1-5937 周辺のレッドクランプ星カラーと等級の関係。 記号=その周り6領域でのカラー対等級関係。各領域の位置は挿入図を見よ。 ![]() 図5.1E 1048.1-5937 周辺のより深い CMD. Du Pont 画像による。 黒丸=Du Pont 星。十字=2MASS 星。 |
![]() 図4.1E 1048.1-5937 周辺のレッドクランプ星カラーと等級の関係。 サンプルの取り方は挿入図を見よ。見易さのため、各曲線は僅かにずらした。 |
![]() 図6.AXP 各天体の周り 3300 2MASS 星、大体 5&prime - 12&prime 以内、 の CMD. 重ね書したのはレッドクランプピーク とそのエラーバー。 |
![]() 図7.6 個の AXP 方向への減光量と距離の関係。破線 = AXP の推定距離。 IE 1841-045 はグラフの範囲外になった。 |
![]() 図8.銀河面上の 丸=AXPs と渦状腕の関係の図示。十字=銀河中心。 Ro = 8.5 kpc を採用。渦状腕は4本対数渦腕 Cordes, Lazio 2002 を採用。 灰色=自由電子密度(Cordes, Lazio 2002)である。白い穴=局所泡。 ![]() 図10.Cas A にレッドクランプ法を適用した。縦破線=推定 Cas A 距離。 灰色= SNR 赤化の推定 |
![]() 図9. 様々な方法で決めた IE 1048.1-5937 フィールドの減光ー距離関係の比較。 点線=レッドクランプ法。 |