The Nearby Evolved Stars Survey; I. JCMT/SCUBA-2 Sub-milimetre Detection of the Detached Shell of U Antliae


Dharmawardena+26
2019 MN ,




 アブストラクト 

 単一鏡では最高分解能で U Antliae 分離シェルのサブミリメーター観測を 行った。観測は JCMT + SCUBA-2 の組み合わせで 450 μm と 850 μm の波長で実施された。850 μm の放射ピークが 40" の位置に見えた。第2 ピークかも知れない兆候が 20" にある。放射は 3 σ レベルで 56" まで 追跡できる。  850 μm で観測された外側ピークは Hershel/PACS で観測されたピークと 揃っている。SED フィットとモデル計算からシェル構造とサイズ変化を調べた。 シェルマスは 2 10-5 Mo で、分離シェルを引き起こした熱パルス は 3500 年前に起きたことが分かった。


 1.イントロ 

 2.観測 

 分解能 

 450 μm で ビーム FWHM = 7.9", 850 μm で 13" である。

 CO(3-2)  

 SCUBA-2の波長域 790-940 μm には CO(3-2)ラインが入るのでそれを除いた。


 図1.U Ant 




左:U Ant の 450 μm 像。右:CO(3-2) 放射を除去した 850 μm 像。

 図2.輝度分布 




左:青ハッチ=輝度分布。灰色実線=PSF.右:橙色ハッチ=残差。 上二つ、70 μm と 160 μm はハーシェルの MESS = Mass-loss of Evolved StarS プログラムから。

  


図3.U Ant SED フィッティング。上: T 分布。中:ダスト柱密度分布。 橙破線=マスロス一定の仮定での予想分布。下:ダスト放射率のスペクトル指数  

表1.個々のモデルへの入力パラメター  


 図4:黒点=観測SED と色線=いろいろなモデルの SED.  





 図5:モデル輝度分布と観測との比較.  





5.結論 

 850 μm の二重ピーク 

 850 μm に見える二重ピーク(図2)の 20" の方は二重シェルであるなら より分解能の高いハーシェル70 μm で見えるはずだが、見えない。したがって U Ant は単一シェルであろう。

 温度 

 温度は Td = 52 - 56 K で星間輻射による加熱と考えられる。
 表面密度 

 図2中段の表面密度は 56" に段差があり、その内側が平坦。 56" = 3200 yr 前にマスロスが急増した。しかし分離シェルの内側半径は 決められない。マスロス急増は熱パルスだろう。