自由電子の銀河系内分布の新しいモデルを提示する。(1)パルサーの分散 メジャーに関与する自由電子の分布を示し、それによりパルサー距離を定める。 (2)星間散乱の基底にある電子密度の揺らぎ強度の大規模変化を述べる。 (3)銀河系内天体の星間散乱とシンチレイション観測結果を解釈する。(4) 星間ガスの暖かい電離ガスの滑らかな空間分布の予備的モデルを提供する。 これは Taylor, Cordes 1993 モデルの拡張である。 | 前モデルに比べ、このモデルは(1)視線が倍になった。(2)距離測定が 改良された。(3)GC での散乱精度が向上した。(4)自由電子の銀河中心距離 分布か改善された。(5)局所腕の影響を含め、腕の再定義。(6)局所星間 構造のモデル化。 |
![]() 図1.観測のヴェン図。DM=分散メジャー測定。D=独立な距離測定。 τd(パルス幅広がり)+Δνd (シンチレーション測定) |
![]() 図3.上:銀河中心距離による電子密度の変化。下:銀河面高度 |z| による電子密度の変化。 |
![]() 図6.実線=Taylor, Cordes 1993 で用いた渦状腕。Georelin, Georgelin 1976 を修正。破線=4本対数螺旋モデル+局所腕(Waincoat et al 1992)。ただし、 TC93 に合うよう少し修正。 |
![]() 図7.近傍星間空間の構造。4つの低密度領域が存在する。(1)LHB = Local Hot Bubble (太陽中心)。(2)North Polar Spur の Loop I 成分. (3)LSB = Local Super Bubble (第3象限)。(4)LDR = Loe Density Region (第1象限) |