銀河系円盤はどのように出来て、大規模恒星観測からどんな事件の結果であ
ると分かるのであろうか?これには歴史以前から散逸を免れて残る非一様性が
必要である。今日まで化石探しはハローに集中していた。しかし、情報の鍵と
なるのは厚い円盤であろう。この構造は、最後の大規模散逸過程の直後かその
最中の状況の「スナップ写真」であるか、または銀河史初期の降着系から出来
たと信じられている。KAOS 銀河系創世記計画の一部として、我々は化学的タグ
付けから、降着またはその場での形成による目立たない副構造を探して、ハロ
ーや厚い円盤の初期の歴史を探る。これには円盤全般に渡って、約百万の星の
高 S/N エシェル分光が必要である。
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研究の短期目標は銀河系主要成分の全てに対し、を化学組成多次元空間(C-空
間)中で、大きさと構造を定めることである。C-空間内で独立な軸はいくつで、
その固有分散がどのくらいの大きさかを調べる。短期目標において、化学タグの
テストは、ハローの星流が C-空間中で固まっているか、ある経路に収まるかで
ある。閉箱中でガスが高存在比化していく際には C-空間中で狭い経路に沿って
系列ができる。長期目標は、厚い円盤の別々の場所でできた星の固有な特徴を
明らかにすることである。それには個々星を C- 空間内で厳密に位置づけできる
精密観測が必要である。もし、星団が降着流中にできたならば、星の組成は
一か所に固まる代わりに系列に沿って並ぶだろう。
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