Spectral Classification of Stars Listed in Miss Payne's Catalogue of c Stars


Bidelman
1951 ApJ 113, 304 - 308




 アブストラクト 

 ヤーキスシステムによるスペクトル型を 102 星に対し定めた。中に Payne が 1930 年に出したカタログに含まれる星もある。この論文では A3 - K5 の 星をを調べるが、変光星は除く。 36 星は光度クラス Ia, Ib に属するが、 他の 30 星は通常の巨星より暗く、金属線星が 9 星含まれる。  高銀緯に位置する星の大部分は低光度である。 102 星から 3 星が高銀緯 高光度星として残されたが、理由は不明。


 表1。本論文で分類された星のデータ  



 本文 

 Payne カタログ 

 "The Stars of High Luminosity" (Payne, 1930) は当時知られていた, 高光度スペクトルの特徴を持つ星、ただし O-, M-, N- 型は除く、を網羅する ことを目的としていた。その本にはハーバード対物プリズム乾板で特異 とされた星と、ウィルソン山天文台で超巨星と分類された晩期型星を含んでいた。

 A4 より晩期の星のスペクトル型を再分類 

 この論文では、 カタログ中 A3 より晩期で観測可能な星をヤーキスの "Atlas of Stellar Spectra" と最近 Morgan, Roman が発表した超巨星 標準リストに法って分類する。

 除かれた星 

 Paine カタログには A3 とそれより晩期の星が 156 個ある。内 23 セファ イドと 2 RV Taus は今回考えない。また RT Ser (slow nova) と W Ser ( abnormal eclipsing binary) も除く。南天の 27 星も省かれる。 こうして 102 星が表1に残った。
 特異星? 

 表の最後には HD カタログでは "peculia" とされていたが、Payne カタログ には載っていた 3 星をリストの最後に加えた。

 アステリスクの意味 

 表1の他の多くはウィルソン山でまた独立に "c star" とされた。 アステリスクは最近 Morgan/Roman により与えられたスペクトル型であること を示す。





表2.様々な群れに含まれる星数

 分類カテゴリー内の星数を表2に示す。総数は102である。  内30= IV, V, subdwarfs, mettalic line stars が巨星より暗い。





表3.比較的高銀緯にある高光度星

 高緯度 c 星 

 研究目的の一つは、c星カタログ中にある多数の高銀緯星は本当に超巨星 なのかを決定することである。
(subtype "c" はラインが sharp で あることを意味する。 1897 Harvard subtype の用語。 )
予期された通り、それらの大多数は低または中間光度星であった。 それらの中には、光度クラス II または III とされているに拘わらず、 矮星と知られている金属線星も幾つか混ざっていた。
 高銀緯の高光度星 

 5等より暗い星で、 b > 20° にある高光度星は表3にある3天体 HR 6144, 89 Her, HD 161796 のみであった。
(「高」光度の理由は不明。 )


 R.E.Wilson 

 本研究の目的の一つは R.E.Wilson 1941 ApJ 93, 212 で述べている、

「c-star カタログ中のかなりの星は実際には高光度ではない。」

という 意見を確認することであった。
 興味深い天体 

 しかしその過程で、いくつかの興味深い天体に遭遇した。例えば、

HD 84123と HD 171620 は subdwarf の特徴を有する。
HD 30353 は明らかに水素欠乏星である。
XX Cam は高温の炭素星。
HR 885 は炭素欠乏星。