KONIC SetUp Manual

作成 1998.02.03 伊藤 信成

最終更新日 1998.10.21

  1. 真空引き
    1. デュワーをアジャスタブル・テーブルに乗せ、バルブ口と真空ポンプ口が合うようにテーブルの高さを調節する。
    2. デュワーバルブ口と真空ポンプ口を合せてクランプで止める。
    3. デュワーのバルブがOPENになっていることを確認する。
    4. 電磁弁を開けて真空ポンプをONし、真空計をONする。 約20分で10-4 Torr台になる(1日程度真空を引く)。
    5. デュワーに冷凍機を接続する。
    6. 真空が10^-5Torr前半になったら冷凍機をONにして冷却を開始する。 約8時間で60Kまで冷却される。

  2. 望遠鏡への取り付け
    1. 望遠鏡をNRESTにして、タイ・バーを取り付ける。
    2. 焦点部にアタッチメントを取り付ける。その際、テスターを使って望遠鏡とアタッチメントのカメラ接触面が絶縁されていることを確認する。
    3. カメラを真空ポンプからはずす。ポンプがリークを行っている間は作業を行わない。
    4. カメラを望遠鏡内部に運び入れる。必ず2人で作業すること。 一人がリフトの上からカメラを持ち上げ、あらかじめ望遠鏡内部に入ったもう一人が 受け取る。
      • リフト上昇時にカメラが乾板挿入部にぶつからないように注意。 (発泡スチロール部にカメラを乗せ、押さえながらリフトを上昇させると良い)
      • カメラを持ち上げる際は、コネクター部を掴まないように注意。
    5. カメラをアタッチメントに取り付ける。一人がカメラを持ち上げ、冷凍機ヘッドが 東側になるようアタッチメントに乗せ、もう一人がネジ止めする。ネジが2本以上 ついたら手を離しても大丈夫。 (但し、ネジが全て止め終わるまで注意は怠らないこと)
    6. カメラのふたのネジが緩んでいないかを確認する。
    7. 冷凍機のホースを取り付ける。 コンプレッサーの圧力が正常ならスイッチを入れる。 冷凍機コンプレッサーの圧力が21kgf/mm2未満の場合にはHeを補充する (補充方法はコンプレッサーに貼ってある)。

      ※4〜7の作業はカメラの温度が上がらないよう、出来るだけ迅速に行なう。

    8. カメラ本体へのケーブルの配線。 ケーブルはコネクタと1対1対応になっており、 またラベルも貼ってある。

      ・クロック 40pフラットケーブル
      ・PreAmp 25p Dsub
      ・バイアスSW 10pフラットケーブル ×2
      ・温度モニター 25p DSuBケーブル
      ・電源ケーブル 8p丸型コネクタ
      ・フィルターコントロール 34pフラットケーブル
      ・フィルター電源 3p丸型コネクタ

      ※フィルター位置検出用のコネクタがフィルターコントロールボックス裏側にあります。
      通常はカメラと一体のためはずすことはありませんが、一応、外れていないかチェックして下さい。

    9. ケーブルのたるんだ部分をバインダーで固定しておく。

  3. VMEクレート・温度コントローラーの取り付け
    1. 望遠鏡をZRESTにし、観測台をVMEクレート等を取付けるのに適当な位置まで移動 させる。

    2. 観測台にVMEクレートを乗せ、望遠鏡ラックまで上がる。観測台が上昇中はVMEクレ ートをしっかり押さえておくこと。

    3. VMEクレートの取り付け。作業は必ず二人で行う。電源ケーブルを先に通しておいて から、“木曽観測所赤外グループ”のラベルが向かって右側にくるようにしてはめ込 み、4隅をネジ止めする。

      温度コントローラーの取り付け。 表示の部分が逆さまになるように取り付ける
      カメラからの温度モニター用ケーブル(アンフェノール・コネクタ)およびRS-232C ケーブル(モジュラージャック)を温度コントローラーに接続し、電源を入れる。

      OFFになっていた場合はボタンを押してMEDに変更する(各ボタンの説明は後述)。

    4. VMEクレートにケーブルを接続する。ケーブルにはラベルが貼ってあるので対応する コネクタに接続する。

      ・WSとの通信ケーブル 40pフラットケーブル
      ・クロック用ケーブル ch 1−15 34pフラットケーブル
      ・ 〃 ch16−31 34pフラットケーブル (ケーブル数 少)
      ・アナログ出力ケーブル LEMOコネクタ×4本 (同じ番号同士をつなげる)
      ・フィルターコントローラー 34pハーフピッチ (PIOコネクタに接続)
      ・フィルター電源 5p丸型コネクタ

    5. 安定化直流電源(KENWOOD)への接続は次の通り。
      +15V → 赤 -15V → 青 COMM → 白 +5V → 黄 GND → 黒

    6. まだVMEクレートの電源は入れない。

  4. kisokomaとの接続
    1. kisokomaにSbusケーブル(カメラコントロール用,フラットケーブル)と RS-232Cケーブル(温度モニター用,モジュラーケーブル)を接続する。
    2. 観測モードの変更。
      /home/konic/M+.parrm/camera_mode.datを編集してのモードを切り変える。 lab_test → observation

  5. 動作確認
  6. KONIC観測マニュアルの1。観測準備 を参考にカメラを駆動させ、正常動作しているか確認する。
    確認項目は以下の3点。

  7. 取り外し
    1. messiaから抜けます。
    2. 望遠鏡をNRESTにし、タイ・バーをつけます。
    3. 安定化直流電源(KENWOOD)のOUTPUT SW(赤いボタン)をOFFにします。
    4. 安定化直流電源(KENWOOD)のPower(オレンジのSW)をOFFにします。
    5. 温度コントローラーのSWをOFFにします。
    6. VMEクレート・フィルター用電源・温度コントローラーのコンセントを抜きます。
    7. 冷凍機のSWをOFFにします。
    8. カメラ本体のケーブルをはずします。 はずしたケーブルは一まとめにして鏡筒に固 定しておきます。
    9. 冷凍機のホースをはずします。 はずしたホースは鏡筒に固定しておきます。
    10. デュワー窓にふたをします。
    11. カメラをはずします。必ず二人で作業して下さい。一人がカメラを押さえ、もう一 人がネジをはずします(ネジが残り2本くらいになった特に慎重に!)。
    12. カメラを望遠鏡外へ出します。 一人がリフトに降り、上から降ろすカメラを受け取 ります。鏡筒内に入れる時と同様に、受け取る時の持ち方に注意して下さい。 またカ メラは20kg近くありますので、 リフトにぶつけたりしないよう慎重に扱って下さい。
    13. アタッチメントをはずします。ネジをなくさないように !
    14. 望遠鏡をZRESTにします。
    15. 観測台を移動させ、望遠鏡ラックの位置までもっていきます。
    16. VMEクレート・温度コントローラーのケーブルをはずします。 はずしたケーブルは邪 魔にならないように、まとめて望遠鏡ラックにバインダーテで固定しておきます。
    17. VMEクレートのアナログケーブル用コネクタ(4ヶ所)にめくらコネクタをさして おきます
    18. VMEクレートおよび温度コントローラーをはずします。
    19. 観測台を下降させる時には、VMEクレートをしっかり押さえておきます。
    20. VMEクレート・温度コントローラーは較正暗室の所定の場所においておきます。

  8. 温度コントローラーについて
    1. 温度コントローラとの通信 KONICで使用される温度コントローラはLakeShore製の Model 330 です。 このコントローラは、 RS-232Cを介して遠隔操作する事が出来ます。コントロー ラーのパネル上での操作(ボタンによる入力)と同じことを遠隔操作で全て行なう ことができますので、コントローラーパネルには(電源のON/OFFを除いて) できるだけ触らないようにして下さい。通常よく使うコマンドに関してはlks コマンド内で 'help' or '?'と入力することで簡単な日本語解説を見ることができ ます(1.2参照)。 参考にコントローラーのコマンドの一覧を表2に載せておきます。 コマンドの詳しい解説はコントローラーのオリジナルマニュアルをご覧下さい。 (マニュアルは本館エレキ室にあります)

      1. 温度モニタ
        温度センサは2箇所に取り付けられています。1つは白金抵抗測温体で、 検出器の背後にあるヒートシンクに取り付けてあります。もう1つはアルミ 抵抗測温体で、検出器表面に取り付けられています。したがって、こちらは 検出器の温度をより良く反映しています。

        温度をモニタするためには以下のコマンドを実行します。

        % lks_sample ← ヒートシンクの温度をモニタする場合
        % lks_sample2 ← 検出器の温度をモニタする場合

        コマンドを停止させるためには、 と入力して下さい。

        注) lks_sampleコマンドは、プログラム内部でサンプリング・チャンネル (schn), サンプリング・ユニット(suni)を設定してますので、このコマンド を走らせた後には、この2パラメータが変更されてしまいます。

        lks_sample の場合:schn → A, suni → K,
        lks_sample2の場合:schn → B, suni → Ω

        温度コントローラーのステータスを確認する際は、ご注意下さい。

      2. 温度コントローラのステータスの確認
        コントローラの設定の確認は、以下の会話的コマンドでも出来ますが、以下の コマンドを実行することで、基本的なパラメータの設定値一覧をみることが出来ます。

        % lks_status

      3. 温度コントローラの会話的設定
        コントローラの設定をWSから遠隔操作で変更するためのコマンドとして、 lksコマンドがあります。このコマンドで温度コントローラを会話的に設定 する事が出来ます。lksと入力することでコントローラーと対話的に通信でき ます。

        % lks

        と入力すると、以下のような画面ガあらわれ、対話モードに移行します。

        konic@kisokoma:~/M+.bin[15]% lks

        Lake Shore Temperature Controller
        -- Serial communication program -- Ver 1.00

        Type bye || quit || exit || q to exit

        Type help || ? to get help

        Lake_Shore : setp? ← 現在の設定温度を調べる
        +057.00 ← コントローラーからの応答
        Lake_Shore : setp 58.00 ← 設定温度を58Kに設定
        Lake_Shore : setp? ← 設定値を確認する
        +058.00 ← コントローラーからの応答
        (設定値通りに変更されている)
        Lake_Shore : q ← lksコマンドの終了
        konic@kisokoma:~/M+.bin[16]%

        注意) 温度設定を変更する場合は、コントロール・チャンネル(cchn), コントロール・ユニット(cuni)が正しく設定されているか確認して 下さい。
        (通常はcchn→B, cuni→K です。)

        使用頻度が高いと思われるコマンドは"help" or "?"と入力すればOn-Lineで一覧が見れます が、以下にも掲載しておきます。

        コマンド内容
        sdat?現在の温度を表示
        (但し表示値はschnで選択したチャンネル,suniで選択した単位 であることに注意)
        setp? 温度コントロールの設定値を確認する
        setp xx.xx xx.xxに温度を設定する (単位に注意)
        range? ヒーターの設定を確認する
        range x ヒーターの設定 x=0 (off),1 (low),2 (med),3 (high)
        heat? ヒーターの出力割合を確認する ( % で表示される )
        cuni? 温度コントロールの単位を確認する。 [ K, C, V, R(Ω), S(sensor unit) ]
        cuni x 温度コントロールの単位を設定する
        suni? サンプリングするデータの単位を確認する
        suni x サンプリングするデータの単位を設定する
        cchn? コントロール・チャンネルを確認する A or B
        cchn x コントロール・チャンネルを設定する
        schn? サンプリング・チャンネルを確認する A or B
        schn x サンプリング・チャンネルを設定する

        以下の設定はよほどのことがない限り変更しないで下さい。
        gain? ゲイン(P)の設定を確認する
        gain xゲイン(P)を設定する 0 < x < 999 (通常は20)
        rset? リセットパラメータ(I)の設定を確認する
        rset xリセットパラメータ(I)を設定する0 < x < 999 (通常は10)
        rate? サンプリング周期(D)の設定を確認する
        rate xサンプリング周期(D)を設定する 0 < x < 200 (通常は0)
        tune? オート・チューンのモードを確認する
        tune xオート・チューン・モードを設定する
        0=Manual, 1=P, 2=PI, 3=PID,4=Zone (通常は3)

        ※ 温度コントローラの設定値は下記の通りです。

         === LakeShore CNTL. Status ===
        
         SMPL CHN.  =        A
         SMPL. Unit =        R
         set Temp.  =  +056.90
         CNTL CHN.  =        B
         CNTL. Unit =        K
         P          =      020
         I          =      010
         D          =      000
         Heat mode  =        2
         Output     =      000
         Tune Mode  =        0
         [rem. 0-Man. 1-P, 2-PI, 3-PID]
         Curr. Temp.=  +60.00
        

    2. 温度コントローラパネルについて
      Lakeshoreの温度コントローラーはリモートで全て設定が出来るので、パネルを操作 する必要は基本的にありませんが、何等かの理由により、パネル操作が必要な場合に備えて、 パネルの概要を説明しておきます。(詳細はオリジナルのマニュアルを読んで下さい)

      • パネルのボタンで設定を行った場合には、最後に必ず(ENTER)を押して下さい。 (ENTER)を押すことで初めて設定値が更新されます。
      • 入力を取り消す場合は、(ENTER)を押さずに、(ESCAPE)を押す。
      • 変更したい項目のボタンを押した後に、▲▼ボタンで設定を変更する。
      • 変更する前に必ず現在の設定値を控えておく
      • WSでlks_statusコマンドを実行することで、 設定値全般をチェックできる。
      • パネルまたはリモートで設定を変更しても、lks_sample,lks_sample2コマンドを実行 する と一部設定が変更になります(コマンド・ソフト内で変更設定しているため)。

      Unit 温度表示の単位を変更する (K, C, V, Ω)。 ▲▼ボタンで変更
      Baud Baudレートを変更する ( 300 or 1200 )。 ▲▼ボタンで変更
      Address IEEE-488を使った場合のaddressの設定 (未使用)
      Channel コントロール,サンプリングの各チャンネルの設定。 ▲▼ボタンで変更
      Input Type センサーの設定を表示 ( 表示のみ )
      Curve センサーの特性曲線の選択 ( 絶対に変更しないこと )
      P コントロール・ゲインの設定 ( 通常は変更不要 )
      I コントロール・リセットの設定 ( 通常は変更不要 )
      D コントロール・周期の設定 ( 通常は変更不要 )
      Heater ヒーター出力の設定 ( OFF,LOW,MED,HIGH ) ▲▼ボタンで変更
      Set Point コントロール温度の設定 ▲▼ボタンで変更
      Control コントロール開始
      Escape 設定のやり直し
      sample windowの設定変更に使用
      control window の設定変更に使用
      Enter 設定の最終入力
      Local Local/Remoteモードの切り替え
      SoftCal silicon diodeの特性曲線の較正用 ( 通常は使用しない )
      Autotune Auto Tuneモードの設定 ( P,PI,PID,Zone,Off )

      最後に表示パネルの説明をしておきます。 表示パネル上側がサンプリング・チャンネルの情報, 下側がコントロール・チャンネルの情報を表示しています。