いよいよダイクロが納品された。
二枚つくってもらったので、二セットのデータがある。
大変お待たせしました。
近赤外ダイクロイックミラーの測定データをお送りいたします。
まずはこのメールで、分光透過率データを数値ファイルにて
お送りいたします。
(面精度のデータとウェッジ角の測定値は、この次のメールで
お送りします)。
> 1)多層膜
>> ダイクロイックミラーの設計ですが、可視域でも反射率が
>> 取れるよう、層数をアップしてみました。
>> 添付のテキストデータをご覧下さい。
>> (透過曲線は入射角45度、P偏光とS偏光の平均値です)
>
> *7/28にお送りした「ダイクロ設計値-3.txt」を膜設計値として使用
>
> 入射角45度において
> *R (average) > 90% 0.4 - 0.86um
> *T > 90% 0.95 - 2.4um
> *T(average) > 95% 1.8 - 1.9um
今回は、ダイクロ現物を測定しました。
T(50%)付近の波長がほぼ狙い通りに決まったため、結果的に
透過帯、反射帯とも期待通りの値を得ることができました。
膜の層数が多い割りには、リップルも最小限に抑え込むことが
できたと思います。
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ダイクロイックミラーの透過率 |
あとは面精度情報
> (面精度のデータとウェッジ角の測定値は、この次のメールで
> お送りします)。
多層膜コーティング面の反射波面をZygoレーザー干渉計
を用いて測定しました。測定結果が、添付のファイルです。
有効形(より若干大きめ)のアパーチャーにおけるpv値で
あります。
厚い干渉膜をコーティングしたことを考慮すると、悪くない値
に抑えられたと思っています。今回も、コーティング後の膜の
圧縮応力(結果的に凸面になります)を見越して、「わずかに
凹面にしながら、無水石英のウェッジ角を作り出す」よう指示
しましたが、そのさじ加減がうまくいったのかもしれません。
ウェッジ角については、コーティング前の状態に全品測定し、
蒸着工程に回しました。
研磨責任者からは「46.40 - 46.45分」に仕上げた基板を、蒸着
工程に回したとの報告を受けております。
仕様が「46.8分 +/-1分」なので、これまた狙いに近いです。
今回は、弊社を製造メーカーとして選んで頂き、どうもありがとう
ございました。
近赤外波長域については、これからもチャレンジしていきたい
と思っております。
どうぞこれからも、よろしくお願いいたします。
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