ANIR限界等級予測

(2008/9/5 :本原)

  • 各種基本データ
    • 観測バンド:Y,J,H,Ksの5バンド。
      バンドの波長と波長幅テーブル
      Bandλ_eff (nm)Δλ (λ1 - λ2 ) (nm)T_effF_lam(0mag) (erg/s/cm^2/um)
      Y1022.1100 (971.5-1071.5)0.6985.96682e-10
      J1251.7160 (1171.5-1331.5)0.8692.9692e-10
      H1632.7298 (1483.5-1781.5)0.9491.16929e-10
      K2150.9322 (1991.5-2313.5)0.6464.32861e-11
      0mag flux は Pickles (1998) のA0V型スペクトルテンプレートと Hayes (1985) のVegaの 5000Aでのキャリブレーションを用いて算出した。
    • 大気の透過率:峰崎計算版 (http://aladdin.mtk.nao.ac.jp/~minezaki/tao/tao000609.html)をR=200落としたもの+短波長側(<0.9um)はMKのデータ。
      バンド毎の有効透過率
      仮定した大気透過率(元データ)。色つき線は、各バンドのフィルター透過率

    • 望遠鏡面の反射率:理科年表のアルミの反射率
      バンド毎の有効反射率
      仮定したアルミ反射率(元データ)

    • 大気背景放射:大気のthermal + 望遠鏡 thermal + 大気OH夜光
      バンド毎の全背景光の面輝度(AB等級)
      • 大気のOH夜光放射:Geminiの測定値を用いる。
        バンド毎のOH夜光有効 flux

      • 大気の熱放射:F_themal(lam)=Blackbody(255K)*(1-T(lam)) を仮定。
        バンド毎の大気 thermal flux

      • 望遠鏡の熱放射:F_tel(lam)=Blackbody(273K)*0.1 を仮定。
        バンド毎の望遠鏡 thermal flux

        仮定した大気の明るさ。黒:OH夜光(OH夜光元データ1OH夜光元データ2)、赤:望遠鏡からの熱輻射、青:大気からの熱輻射。

      • システム効率:いろいろ仮定。
        • オフナーの反射鏡の効率 = 0.9^3
        • デュワー窓の透過率 = 0.9
        • フィルターの透過率 => こちら
        • 検出器の量子効率:60%

      • そのほかのパラメータ
        • 望遠鏡口径 = 1m
        • 検出器ダークカレント = 0.01e-/sec
        • 検出器読み出しノイズ = 10e-
        • 検出器の最長単一積分時間 = 300sec
        • アパーチャー = φ1.9arcsec
        • ピクセルスケール = 0.318arcsec/pix

    • 計算スクリプト

    • 結果
      S/N=5としたときの限界等級は以下の通り(AB mag / Vega mag / uJy)。
      Bandt=3600sect=600sect=60sec
      Y21.98 / 21.37 / 5.8821.00 / 20.39 / 14.519.72 / 19.11 / 47.2
      J21.82 / 20.89 / 6.8220.84 / 19.92 / 16.719.59 / 18.66 / 53.2
      H21.26 / 19.90 / 11.420.29 / 18.93 / 27.819.04 / 17.68 / 88.2
      Ks21.57 / 19.73 / 8.5720.59 / 18.76 / 2119.33 / 17.49 / 67.5