ANIRフィルター透過率試験(4)

(2008/8/4)

  • Paβ(2008/3納品) : 77Kおよび常温
    77Kで、2008年3月に納品されたPaβフィルターの測定を行う。

    フィルターは2枚にわかれており、スペーサーを間に挟んでそれらを冷却試験用ホルダに 格納しての測定である。

    なお、2セット納品されており、25167601-0001 の測定を行った。 フィルターは、以下の順序でホルダーに格納して測定を行った。
    ホルダーの下側から
    ID 25167601-0001
    0.1mm シムリング
    LPF
    0.2mm シムリング
    BPF
    0.2mm シムリング1枚を除く、すべてのシムリング
    の順で格納された。
    なお、測定光源はホルダーの上側(上表でいうと下側のフィルター)から入射する
    また、多層膜コート面が入射側に来るように配置されている。
    • (1)全波長帯の透過率
      8/1の測定と同様のせっとあっぷのため、ベースラインに非常に大きなオフセットが乗っており、 ブロッキングの情報はほとんど信用できない。
      フィルターそのままでの測定を行う必要がある。
      0.6 - 3.0umでの透過率。黒実線が 77K, 赤破線が 常温 である。

    • (2)ID 25167601-0001のバンドパス性能
      • 波長シフトはほとんどない
      • ピーク透過率は90%近くと非常に良好な性能を示す。
      • コスト削減のためLPFを作らなかったので、短波長側にリークがあるのが良くわかる。
      (下) ID 25167601-0001のバンドパス性能。実線が77K、破線が常温。
      (上) 破線:5600mでの大気の透過率と、実線:そこでこのフィルタを用いた場合のeffectiveなバンドパス特性。