ANIRフィルター透過率試験(2)

(2008/7/23)

  • Paα(2008/3) : 常温
    常温で、2008年3月に納品されたPaαフィルターの測定を行う。

    フィルターは3枚にわかれており、スペーサーを間に挟んでそれらを冷却試験用ホルダに 格納しての測定である。

    なお、2セット納品されており、いずれについても測定を行った。 シリアルIDは 25167301-0001 と 25167301-0002 である。
    フィルタをインストールしているところ。
    フィルターは、以下の順序でホルダーに格納して測定を行った。
    ホルダーの下側から
    ID 25167301-0001ID 25167301-0002
    0.1mm シムリング0.1mm シムリング
    SPFSPF
    0.2mm シムリング0.2mm シムリング
    LPFLPF
    0.2mm シムリング0.2mm シムリング
    BPFBPF
    0.5mm シムリング0.5mm シムリング
    0.2mm シムリング
    の順で格納された。
    • (1)全波長帯の透過率
      波長はほぼ指定した値になっている。全体としてブロッキングが悪いように見えるが(3桁)、 UV3100の測定レンジの信頼性がそもそもそれ以上なさそう。
      日本真空での測定では5桁行っているので、そちらを信用することにする。
      0.6 - 3.0umでの透過率。黒実線が ID 25167301-0001, 赤破線が ID 25167301-0002 である。

    • (2-1)ID 25167301-0001のバンドパス性能
      水色線が一本ずいぶんと乱れているが、ホルダの設置角度などに問題があった可能性が高い。
      (下) ID 25167301-0001のバンドパス性能。実線が、ホルダの下側から測定光が入射するように設置した場合、破線がホルダの上側からの場合。黒および赤線が 上下がデフォルトの置き方、水色線は上下逆に設置した場合。 それぞれの色での違いは、測定光が少しづつ違う場所に当るように置き方の違い。また、測定光の 光束は2mm x 16mm あるが、置き方によってはホルダによって蹴られている場合もあるために、透過率の絶対値としてはあまり信用してはいけない。 なお、黒線は一番蹴られが少ないと思われる。
      (上) 破線:5600mでの大気の透過率と、実線:そこでこのフィルタを用いた場合のeffectiveなバンドパス特性。

    • (2-2)ID 25167301-0002のバンドパス性能
      ID 25167301-0002のバンドパス性能。