- Green Bank Telescope (Radio)

- Green Bank Telescope はウェストバージニア州にある電波望遠鏡
で開口径は 100m ある。Alt,Az で全天をカバー。100m 径のサイズで、
この程度の構造で、どの程度の精度まで達成可能かの参考に
なりそうなのでまとめてみた。資料は http://www.gb.nrao.edu/GBT/GBT.html,
SPIE vol. 3357 p656, SPIE vol. 3357 p 2。

- 光学的には放物面の一部を切り出した開口径100m。
軸はずしでPSFがきれいになるようにしている!(黄色線が電波のパス)
全体の構造の主な部分、1主鏡、2主鏡支持、3高度方向ホイール、4副鏡、
5カウンターウェィト、8高度方向ベアリング、12方位軸駆動、
14方位軸ベアリング、15方位軸トラック。構造の主なパラーメータ
は図を参照。
- 固有振動数はモデルから 0.57Hz,0.75Hz,0.76Hz,1.15Hz,1.19Hz,
1.33Hz,1.65Hz,1.98Hz と予想。
加速度計+振動する錘を用いた測定では最も大きいパワーを持つ振動数は
1Hz - 1.25Hz。

- 駆動のアニメーション。方位方向毎分40度、高度方向毎分20度
の駆動ができる。
- 望遠鏡の姿勢制御、主鏡副鏡のアラインメント
にはレーザー測距計(laser rangefinder)が用いられている。
レーザー測距計の精度は 200m の距離で 50micron まで達成
(彼ら自身で特許を持つ)。
- 望遠鏡の周囲(120m径の円周)に
12個のレーザー測距計(laser rangefinder)
をおいて望遠鏡の指向をチェックする。
- 主鏡、副鏡のアラインメントをどこで測っているかは
記述なし。
- 達成されている指向精度は rms=7"
オープントラッキングの精度は rms=1" (p-p=5")
トラッキングエラーのパワースペクトルを調べると
加速度計で測定されている 1Hz より低い周波数成分が
強いパワーを持つ、サーボの問題?

- 測距ターゲットを貼り付けての計測。
主焦点位置の変位量 (mm) は EL=50 での構造を原点として
- x:-21=>+8 (Elevator など非対称な構造による、FEM 予測なし)
- y:+185=>-239 (FEM予測の 83%)
- z:+84=>-79 (FEM予測の 88%)
これだけの構造でも FEM でそれなりの予測はできるようだ。