第2回バカスコグ超大型望遠鏡WS参加報告メモ
                                            家(記)、佐々木(一部補筆)
日時 :9月9日-11日、2003年
場所 :バカスコグ城、スウェーデン
参加者:135名、日本からは家、唐牛、西村、佐々木、本原、尾崎(三菱電機)

ELTサイエンス
 日本のサイエンスWGでの検討と大きく違わない。

計画進捗報告
  CELT/GSMT組とOWL/Euro50組ができたとのことではあったが
 計画の検討はまだそれぞれ独立に進んでいる感がある。とくに
 今回はEuro50のプロモーションという意味もあったのだろうが
デザインとしては比較的現実的なEuro50と相変わらず壮大路線
のOWLがどう融合していくのかは見えないままと思えた。
 AURA, ACURA, Caltech, UCは資金調達に向けて覚え書きを交わ
したとのこと。全てが調達に成功すれば始められる。
建設計画はALMA予算の峠との関係次第だが、ALMAが2010
年、JWSTが2011年の完成することを前提に、GSMT/CELTは
2013年FL、2015年サイエンス運用開始を最速スケジュールと
見込んでいる。この場合、2006年CDR、2007年PDR、
2008年からの建設開始となる。
 したがって、このスケジュールどおりに進む場合には、日本
がGSMT/CELTに参加するとすれば、遅くとも
2005年には協定レベルで決心する必要があろう。

  CELT(Nelson)               -----+
  GSMT(Stepp)                -----*--> TMT (Nelson)
  VLOT(Crabtree) Canada 20m  -----+
   *TMT=Thirty Meter Telescope
  20/20(Angel)
  Magellan20 (Johns)
  HDRT(Kuhn)
  GSMT(Mould)
  Japan (Iye)
  OWL(Dierichx)
  Euro(Andersen)

光学系
 セグメント作り方、ガラス、三菱のCFRP、ほかに
QED社の磁気流体中にダイヤモンド粒をまぜ磁場を制御して
研磨するマグネトレトロロジー技術の紹介があった。、

インテグレーティッド・モデル
  ヴァーチャルELTの構築が進んでいる。
Euro50の鏡上を犬が走ると星像がどう悪くなるかという
シミュレーションは受けた。風制御は3ヘルツで充分


補償光学の将来
 補償光学は難しくなりすぎていて、理解する意欲を削いで
いるとの辛口のコメントあり。
  Wide-field AO での星像 ellipticity が10%程度あることの問題、LGS
の elongation が口径に応じて大きくなる問題(これを解決するための
 PIGS という複雑なAO装置の紹介、Gaesslerがやっている)

サイト
 チリ、ハワイ、ラパルマ、カリフォルニア半島(メキシコ)

装置
 大気分散の補正は超大型の補償光学レベルでは大問題。
 装置の光学系、検出器も大がかりになる。

まとめ
1.技術開発で協力、情報共有
2.コンポーネント製作で協力
3.国際協力の枠で開発を進める

Euro50の分厚い報告書とそのCD
バハカリフォニアのサイト調査のCDを入手(佐々木さん)