電波ポインティング自動測定の整約

sgrを利用した「森野式自動観測」が前提である。
  1. 実行は、例えば1999年12月23日なら、mhzの/home/morino/971204/991223で行なう。
  2. 以下のコマンドで、sgrにあるモニターファイルから3天体のログだけを 切りだす。モニターファイルとは、 sgr:/home/morino/ara/t970514/vst2logという名前がデフォルトである。 ただし、ポインティング測定の観測と認識される記述が、各天体当たり1連しか ないことを仮定しているので、複数の測定が混在している場合は、 整約したい部分だけをテキストエディタなどで切り出しておく必要がある。 ここでは、切り取った後のファイルがvst2logだったとして例を示す。
    % cat vst2log | extract1333-2 > radiopt.t.1333
    % cat vst2log | extractkl-2 > radiopt.t.kl
    % cat vst2log | extractw3-2 > radiopt.t.w3
  3. ここでできた、radiopt.t.〜の各行は、
    天体ID(0〜2) SCN番号 Az El PA dAz dEl
    の7カラムからなっているので、gnuplotなどを用いて第6 vs. 7カラムのプロットを行ってdAz,dElの変動を見るなどする。異常なものを行頭の#記号でコメントアウト。
    その上で、
    % cat radiopt.t.{1333,kl,w3} > radiopt.t を実行。
  4. コマンドopthoseiAにより、電波関連ポインティング補正値を求める。電波ポインティング観測時に使用した光学的器差パラメータA1,A2,A3,B1,B2,B3が、最新の光学ポインティング測定の結果を未だ反映しておらず、今後の観測時に使用するパラメータと異なる場合には光学ポインティングの整約結果のファイル(pfitの標準エラー出力)の名前を与える必要がある。ここでは、kisadiff.pfitとして例を示す。
    % cat radiopt.t | opthoseiA kisadiff.pfit > radiopt.hoseigo
    ただし、最終観測時の光学的器差パラメータに既に補正してから電波ポインティング測定をしている場合は、kisadiff.pfitの代わりにzeroを指定すればよい。
  5. 上記ファイルより、CDFパラメータを求める。結果は標準出力に表示されるので、リダイレクトでファイルfitCDF.txtに保存する。
    % fitCDFalpdel radiopt.hoseigo noweight > fitCDF.txt
  6. europaのa:\tele\dev\kisa.datのC,D,Fパラメータに得られた値を加える。手計算で行うのが、素直である。
  7. が、revisekisaコマンドを用いて自動的に補正後の器差ファイルを得ることもできる。(ただしこの場合でも、器差ファイルの置き換え自体は手で行う必要がある。)
    % revisekisa old_kisa.dat kisadiff.pfit fitCDF.txt new_kisa.datold_kisa.datは測定観測時に使用した器差ファイル、 kisadiff.pfitは、光学ポインティング観測を整約して得られたファイル、fitCDF.txtは電波ポインティング観測の(上記のような)整約で得たファイル、new_kisa.datは、今後使用すべき器差ファイル。ここで出来上がるファイルの改行コードはUNIX用(LF)なので、DOS用にはCR+LFに変更しないといけない。
    なお、ファイル名としてkisadiff.pfitあるいはfitCDF.txtの代わりにzeroと与えると、それぞれに対応するパラメータの差分を0としてファイルを作成する。(意味は無いが、両方ともzeroにすると、old_kisa.datと同意のnew_kisa.datが得られるはず。)