VST1のアンテナ角度読取器のリセット

概論

VSTでは、駆動モーターに組み込まれた角度読取器で測定された角度データを 元に、アンテナの駆動を行っている。この読取器は2つの読出値を持っており、 その相対差はメモリーで保持している。 また、絶対原点も別のメモリーに保持している。
したがって、一般にこの2つのメモリーのいずれかが狂うと、 アンテナが期待された方向を向かなくなる。
前者の差分メモリーが狂うと、moveコマンドなどでの動作指定位置と 現在位置認識が狂うので、アンテナが永久に到達できていないと誤認する。 (モーターの駆動電源は、別の基準で制御されているので、指定した目的 位置に達すると、駆動は停止し、その位置を保持するが、制御ソフトは アンテナが到達していないと誤認するため、無限ループに突入してしまう。)
後者の絶対位置メモリーが狂うと、角度が約2.5°単位で狂う。 これは、読取器が2.5°周期の装置を用いているためで、現在値からの 増減を積分して角度を決めているためである。
両者が狂っているかどうかは、move時の動作不良、地上固定点の見掛け位置ずれ、 可視望遠鏡による恒星の位置ずれなどで確認できる。
狂っていた場合は、以下の手順でリセットすること。


具体的手順

リセットの手順

ポインティングの確認