(第1回目)銀河学校1998


開催期間:1998年3月24日-26日
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  • 実習タイトル: 「散光星雲NGC2024の可視と赤外線の観測」

  • 解 説: 恒星は大量のガスやチリがあつまった低温高密度な領域で誕生します。そしてその巨大なガスやチリの集まりの中ではほぼ同時に大量の恒星が次々に生み出されていくのです。したがって恒星が誕生するプロセスを解明する一つの方法として、こういった星生成領域と呼ばれる領域を調べることが重要になってきます。しかしここに一つの問題点があります。生まれたばかりの恒星は、厚いガスとチリに包まれており、可視光で見通すことが出来ないのです。

    散光星雲NGC2024は、オリオン座に存在する星生成領域の一つです。この中には多くの生まれたての恒星が存在するはずなのですが、前述したように厚いガスとチリに邪魔されていて、可視光ではその存在を知ることは出来ません。しかし可視光よりも波長の長い赤外線はガスやチリに対して可視光以上の透過力を持っています。赤外線で散光星雲NGC2024を観測することによって、可視光では観ることができない生まれたての恒星を観ることが可能になるはずです。

  • 実 習: 実習では「30cm反射望遠鏡+可視光CCDカメラ」と「105cmシュミット望遠鏡+近赤外線カメラ(通称KONIC)」によるNGC2024の撮像観測を行ないました。図1および図2はそれぞれ可視光と近赤外線で観測されたNGC2024です。


    (図1:30cm反射望遠鏡+可視光CCDカメラで観測された
    NGC2024。色は疑似カラー。)
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    (図2:105cmシュミット望遠鏡+近赤外線カメラで観測された
    NGC2024。色は疑似カラー。)
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    二つの図中の緑色の枠は、NGC2024中心部分の全く同じ領域です。可視光では真っ黒に見えますが、近赤外線では明るく輝いている領域が存在します。ここでは今まさに多くの生まれたての恒星が明るく光りだそうとしています。


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2001/12/28 03:07 revised by Nishiura, S.